涙に黙する僕故に






嗚呼――――――――――
 もっともっと迷いも無く
 現実の日々を生きたいと
 さもなくば一片の未練もなく
 非現実の道へ堕ちたく願うが



しかし涙に黙する僕故に
真ん中あたりをうろうろと
けじめ無き苛立ちの朝の有る





嗚呼―――――――――――
 冴え冴えとどこ迄も冷めた
 聡明の一時と成りたいと
 誘惑の渦から使命だけ見つけ
 遣り遂げて死ぬ迅速が欲しいと




だのに 涙に臆する僕故に
躊躇 痛みに刃先が鈍る







嗚呼―――――――――――
 青空に理由も無く
 目が刺さるる早朝には
 逝ってしまった人達の
 機会が夢が暴れだし



涙に無言の僕故に
彼等を愛し また愛し
涙にか弱い僕故に
無闇に泣いて また泣いて





生緩きこの生の
一体何処らへ落ちるのか―――
天幕に破け目を探しつつ
今日も今日とて学校へ行く









>>お帰りだよ