scene 1





「はっきりさせようじゃないか、エマ。
どうして君がこんなことをしたのか。」

『心当たりがないとでもいうの?』

「…そうだな、朝から混乱続きでね。
今は頭がバカになってるから、 うまくものが考えられないし思い出せないんだ。
そういうことにして、教えてくれないか。 君が陥れた男を哀れと思って。」

『哀れなのは、私のほうだわ』

「一夜にしてロリコンの変態野郎にされ、仕事をほされた俺よりも?」

『そうだわ。』

「…俺のせいだと言いたいわけだ」

『そうよ…。』







「…さあ教えてくれ、大先生。
俺が君に何をしたのか。」

『私を心から愛さなかった。』





『そうよね。さよなら。』





「…クソッタレ」
今時カフェーの公衆電話室から悪態と共に地上へ出た。







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