前編 「 ↓↑ 」 |
あの男に話し掛けようと決めていた。 落とし損ねた化粧が頬の辺りに残って、物が安いからひりひりする。其れもバーの扉を開ける頃には胸が苦しくて忘れてしまった。 膨満の人にうごめく店内を一瞥すれば、中央に必ず注意が止まる。人の目は不思議だ。其の気が無くても差異を見逃すことは無い。 東洋人だ、と彼は思った。其れは間違いが無い。のっぺりした乳臭い顔立ちに眼鏡を掛けている。あれは生粋の東洋だ。中国か… 青年はずかずかと慣れだけを利して突き進んだ。 男が其の勢いに気がついて顔を上げる。周りの連中も彼に倣い、並んだ常連の中に、当然ポントスの巻き毛もあった。 「やあタージャ! 僕の飛行士! 今晩の跳躍はひときわ見事だったよ。花は楽屋に送っとい」 「始めまして…」 暗闇に半身を溶かした彼は、何一つ礼儀など構わないで彼の前を過ぎ、まっすぐ対面している男の方に声をかけた。その腕にすがり付いていた女優のジジの目が、すばしこく男たちの間で動く。 「…あ、ああ。始めまして」 少し驚きはしたものの、男はここの言葉と作り笑顔で其れに応えた。遅れる形で立ち上がったポントスが咳払い一つ、皮肉っぽい目つきで互いを紹介する。 「タージャ、こちらは画家のムッシュウ・モリタだ。モリタ、これは先ほど天井近くを飛んでいた飛行の天使、露西亜人のタージャ」 「日本人の、モリタといいます。よろしくね、君」 どう見ても三十を過ぎているのに、女みたいにおとなしい声だった。穏やかに青年の手を握り、彼みたいな人間には普通しないくらい丁寧な挨拶をする。 「とても、素晴らしい跳躍だった」 「嘘つけモリタ! お前、彼が飛んでる時にはもう目をつぶりっ放しだったじゃないか。怖くてとても見ていられないって言って」 横からの茶々に彼は恥ずかしそうに顔を潰した。 「いやあ、済まないね。…僕は、サーカスを見たのは今夜が初めてだったものだから、とても胸がはらはらして…。 でも感動したのは本当だよ。君は、毎日あんな高いところを飛んでいるんだね。イカロスのように。君はとても、勇敢なんだね」 「飛んでいるわけじゃないんです」 輪の中で一人つっ立ったまま、タージャは言った。奥まで黒く塗り潰された瞳孔はさっきからずっとモリタだけを見ている。其れでいてにこりともしない彼の反駁に、画家は首を傾げた。 「?」 「落ちていないだけです」 「また其れだ」 苦笑は周りの男たちから起こった。もう幾度も聞かされている警句らしい。ポントスのカフスが宙を舞い、美しい詩人の右手がタージャの視界を邪魔した。 「どうでもいいがタージャ、取り敢えず座ったらどうだね?」 と、空いている端の座席を指し示す。 「黙って画家の真ん前に立つ気なら、服を脱いでもらうよ」 橙の灯りが無数に揺れる中で、男たちが低い声で笑った。だが、タージャはまだ背中に照明を浴びたまま、唐突にいつもの囲いを破った。 「モリタさん」 「はい?」 「俺を買ってくれませんか」 ――――――ええっ? という囁きが重なる。酒にぼんやりしていた目までもが、一斉にこのサーカスの青年に集まった。ポントスのタバコを挟んだ手が、唇の前で止まっている。頭でも打ったのかという表情だ。 「………」 モリタはぱちぱちと善人らしく瞬きをした。其れから、やっと合点が行った様に 「…あ。…あーあー」 と声を高いところから低いところへゆっくりと落とした。 「成る程、そういうこと…」 「タージャ、いいからそこに座りなさい。ムッシュウには君の洒落に付き合っている暇はないよ」 冗談ととられるのも当たり前だ。彼はいつもサーカスがはねた後、この酒場で絵描きや物書きにかわいがられるだけの男で、よく言ってもお気に入り、悪く言えば装飾品か玩具にしか過ぎない存在である。其れは彼自身にも分かっているはずで、現に今まで一人の個人に対してこれほど能動的な働きかけをしたことなどない。 人々は、彼が気まぐれを起こしたと思った。新入りをからかう娼婦の冗語だと捉えた。其れでも彼は動かなかった。変化のない横顔に影を張り付かせて、子供みたいに両手を握り締め、じっと立っている。 自分の答えが待たれていることを知ったモリタは、その時初めて、眼鏡の奥からタージャの全身に観察のこもった視線を投げた。 そうすると、彼が純粋な白露人でないことが知れた。鼻梁にはスラブの彫りがあるが、肌には色がついているし、身長も其れほどではない。 顔の表情は暗いが、肉体のバランスは素晴らしかった。毎日空を飛ぶ体。重たく無骨でもないし、軟弱な贅肉もない。間違いなく、美しい体を持った若者だ。 其れでもモリタは苦笑を浮かべるしかなかった。彼は戸惑いながら一度視線を上下させると、なるだけ簡素な物言いになるように優しく言った。 「気持ちは、嬉しいんだが、タージャ君。僕は男の子を愛することはないんだよ。…其れに何よりもね」 指輪のはまっていない指を広げ、困ったように黄色い歯を見せた。 「すっからかんなんだ」 一呼吸以上遅れて、ポントスの大げさな笑い声がバーの天井を叩く。其れに続いた客達の哄笑の渦にタージャはうなだれ、強引に席に座らされる時には、もう抵抗しなかった。 * ポントスは裕福な家庭に生まれた物書きだ。食い物も持ち物も貴族趣味があった。この近辺の芸術屋はみな変人揃いだが、タイを締め、ステッキを持ち歩く落伍者はこの男くらいのものだ。 「何だい、今日のアレは……。彼がそういう人間じゃないことくらい見れば分かるだろう。どういう風の吹き回しなのかな、タージャ君」 スケッチブックの上で、彼の裸の手が左右する。彼は小慣れた手つきで四、五枚の絵を連続して描いていた。 「彼に抱かれてみたいとでも思ったのかい? 理解できないな。彼の絵はなかなか魅力的だが、本人はあの通りの性格じゃないか。噂じゃモデルすら引っ張り込まない。 …ほら」 出来上がる度、惜しげもなく切り離してシーツの上に投げる。大人しく、というより無気力に横になっているタージャのところまで、抽象的なスケッチが橋を渡していた。 「どれかに詩をつけて上げるよ、一枚選んでごらん」 「………」 青年はやっと腕を伸ばして、ある一枚を取り上げた。だが其れをポントスに渡す目は全く気疎いままで、すぐにまた、自分の腕を枕にして身体の力を抜いてしまう。 鉛筆を構える詩人の眼の前には、一つの肉体が無造作に投げ出されていた。裸身の半分に白いシーツをまとい、ぼんやりと違う世界の夢を見ている。背面からの僅かな灯りが筋肉の形を教え、ポントスの目を細めた。 ルネサンスの画家達が描いた希臘(ギリシア)の男神のようだ。いや、ドラクロワが描いた土耳古(トルコ)の蛮人のようだ。 「ふいに流星が天蓋に現れる」 脚本家が自作を読むように、詩人は即興を始めた。 「人々は不吉な予兆を抱いて懼れおののく なんという明光だ 世界の終わりだ! だが流星が考えているのはもっと別のこと 遠いアンタレスの火花のこと」 ダージャの褐色の瞼が閉じる。 「人々がその光に賞賛の声を上げても 彼は限りなく広い大河を横切って 太陽と巡りあう夢を見ている」 逆らいはしないものの、ダージャに彼の詩は分からない。 退屈な寝言に聞こえた。皮膚を突き破るものがなかった。 これは音楽なのだよ。美しい旋律なのだよ。 誰かが其んなことを言っていたが、彼の知る「音楽」はもっとずっと別のものだ。彼の知る「言葉」が、もっとずっと別のものであるのと同様に。押し付けられた音楽は騒音でしかない。 他方、モリタを目にした時にはぞくぞくした。空間を削り取るモンゴロイドの異質な外見。同族を見つけたという精神の耳打ち。生き別れの父にばったり会いでもしたかのように心が高鳴るのを抑えられなかった。 彼となら話し合えるような気がした。自分の所在の無さを分かってくれるような気がした。 けれどモリタはその心情を汲み取ることなく、身体を眺めた切りで青年を望まなかった。初対面のモリタに対し、肉体的な関心を抱いていたわけではない。しかし現実の拒絶には寂寥を味わった。 自分の孤独や不安という感情は、詩人達の其れとは違い、誰にとっても価値の無いものなのだ。そう思い知ることは、暗闇のような絶望である。心臓に開いた穴は毎日音も無く青年の精神を乾かしていた。 人間は、世界の中でてんでばらばらに自分達の希望で動いているだけだ。ただの一人も―――――父親や異邦人の同志さえも、自分を気に止めてくれることは無いのだ。 「けれど心無い重力が鷲の翼を折って――――」 ポントスの勝手な朗読は続いていた。彼の欲望と嗜好が向かうままに。 「彼は路傍へ落下する。皮膚が破れて彼は泣き―――――」 詩人の手が、うつ伏せになったタージャの大腿をなぞり始める。 ああ。 顔を枕に押し付けた青年の心臓が深い溜め息を吐いた。彼は其のまま、自分の身体が寝台の固い敷板を突き破って、冷たい夜の地表にまで沈み込んでいくように思えた。 青年は、欧州よりもずっと亜細亜に近い露西亜の東端に生まれた。蒙古、白露、独逸等の複雑な混血である。 ろくでなしの父が家から姿を消して三月の後、彼らは中国のハルピンに移った。思えば移動の時期が早すぎる。母は父が二度と帰ってこないことを知っていたのに違いない。 母は、父の記憶を消すかのように子供達に勉学をさせた。母は医者の娘だった。青年が12歳の時、家族はパリに大移動し、子供らはリセ(高等学校)に入れられた。 しかし混血児で父のいない彼に、エリートの集まるリセは辛かった。今でも時折、少年達の抜け目なく残虐で、いたちのように狡猾な青い目を思い出す。鞄の中に鼠の屍骸を入れられたこともあった。背中に唾を吐かれたこともある。其の上、知識は何一つ彼の枯渇に答えず、彼は虚しさに毎日血の流れ出る感触を覚えた。 リセからの家までの長い回り道の途中。 モンパルナスでロシア音楽を聴いたのが運の尽き。ロシア人サーカスの団員達が楽器を持ち込んで騒いでいたのだ。 ハルピンでは新年になると子供達が凧を上げた。バランスを失した凧が落ちるみたいに、彼は其の中へ頭からまっさかさまに落ちた。 二日後、家に帰ったら母は息子に皿を投げつけた。白い陶器の皿は青年の横で窓枠に当たり粉々に砕けた。 母さんの気持ちが解からないのかい。お前が恥ずかしくないようにと思ってこれほど苦労しているのに。 彼女の言うことは正しかった。 だから彼は以来一度も、家に帰っていない。 与えられた煙草を吸い、意識がなくなるくらい酒を飲んだら、朝にはたいてい男の精液だらけになっている。着替える服も持たないままに、ぬぐっても消えない不快感を抱き、泥のような道を歩く。 昼は汗にまみれて練習をし、やっとのことで落ちずに済んでも、どうせ深夜にはずっと深くずっと際限なく、落ちている。 ポントスの寝顔は満足げだ。 この詩人は現世からの脱落を楽しんでいる。 いつでも故郷に戻ることが出来るから。 だが彼には、故郷も無いし、蓄財も無い。落下とは、文字通りの落下を意味していた。そして二年間、彼は人間の舌のようななめらかさでずっと落ち続けているのに、神様すら彼を助けてはくれない。 ――――――このまま、どこまで落ちるものだろうか。 天井を眺めながら青年は思った。 飲んでやって飲んでやって食ってやって。いつかこのお祭り騒ぎも終わるのだろうか。世界の歯車と自分の歯車がぴったり噛みあうような、そんな瞬間は来るのだろうか。 其れとも、いつまでもこのままだろうか。 肉体が衰え、この男色の詩人に相手にされなくなるまで、どこまでもどこまでも落ち続けてしまうのだろうか。 頭を抱える。本当に人は誰も助けてくれない。 あの温厚な猿みたいなモリタもきっと今ごろ、俺のことなど忘れて横になり、安楽で幸福な夢を見ているだろう。 * 天井までの鉄の梯子を上っていく。いつもと自分の足音が違うような気がした。 「……?」 「どうした」 ベースにいるアシスタントのトトの問いに、何でもないと首を振る。実際何でもないことだ。単なる気のせいだろう。 「今日も来てるな、お前の『旦那』」 トトは勘のいい男で、テントの一番天辺にいても、頭と肩の動きから常連の客を見分けることが出来た。 「今日も花束抱えて、お熱いこった」 「………」 早く跳躍の時がこないだろうか。タージャは苛々して腕を組んだ。下ではまだ一つ前の出し物をやっている。 「だがいつも赤い花なのに、今日は黄色だな。どういうわけかな」 反対側のベースに相手の姿が見えた。緊張をほぐすように軽く手を振っている。 其れがいつもより小さく見えた。タージャは目を閉じ、つきまとう違和感を取り除こうとした。心がざくざくと騒ぎ立つ。今日は飛んではいけないような気持ちがし、足が弱気を察知しそうになっていた。 ちょうどその時、観客のざわめきが突然天井へと向けられる。聞き逃したが、下で司会が演目を怒鳴ったのだろう。タージャはベースから下に向かって手を振らなければならなかった。 「やかましい奴らだぜ。あいつら、お前の落下を楽しみにしてるんだ」 トン、と彼の手がタージャの背を叩く。 「負けるなよ」 返事の代わりに、唾を飲んだ音が喉のあたりで聞こえた。 いつもの通りに、飛行は始まった。タージャの額には飛ぶ前からびっしりと汗が張り付いている。 昨晩モリタに言ったことは嘘ではない。彼は飛んでいるのではなく、辛うじて落ちていないだけなのだ。落ちたくないから全身全霊を込めて相手の呼吸を計り、自分の脈拍を其れに合わせる。頭痛がする程集中してようやく相手の手に縋りつくことが出来る。 99%の恐怖に1%の運。其れが彼の飛行ブランコの全てだった。 勿論、彼は何とかしたいと思っていた。相手役のボリスやプリマ達のように、この世にあるという飛行の快感を得たかった。 しかし、故郷から遠く離れ、何一つ噛み合うことの無い人生を送ってきた彼にとって、ブランコはやはり、これ以上落ちないための金稼ぎの手段に過ぎない。恐怖から願ったところで、一朝に快楽へと変わる訳も無かった。 最初の飛行。基本のベースから中央に下がる無人のバーに飛ぶ。 成功。 心拍が鼓膜を圧倒する。次の飛翔はすぐだ。次は一転してボリスにつかまる。次は最後の一瞬まで呼吸を整えなくてはいけない。次は…。 …どうして今日に限って黄色い花など持って来たのだろうあの男は。 (次は…。) どうして今日に限って檄など飛ばしたのだろうトトは。 (次は…。) 腹が立ってきた。やっとすがり付いているだけなのに、揺さぶりを掛けないでくれ。俺はやっと、ここから、落ちないようにしているだけなんだ―――――― ううううと感情が雪崩を起こした。 怖いと思った。 しかし二度目は迫っている。観客は待っている。 二度目の飛行。タージャはぶるぶると震える心臓を押さえつけ、振り切った。 両手がバーから離れた瞬間に、失敗したことが分かった。 跳躍を待って二度ほど振るべきだったのか。 いいや本当はそうではない。足りなかったのは覚悟だ。 其れを誤魔化して無理矢理飛んだがために、呼吸がほんの少しずれたのである。 丸めた背を伸ばした瞬間、必死に手を伸ばした。伸ばしはしたが、届かないことが分かっていた。ボリスの顔が歪むのが見えた。だが彼が叫んだ言葉は、全然耳に聞こえなかった。 タージャの両手はボリスの腕を擦り抜けた。そして身体はそのままどうすることも出来ず、落ちた。 其れもはや比喩ではない。 落下の先にあるものは、激突と死だった。 馬鹿に長い墜落だった。 雪の日の朝のような静寂のうちに、タージャは放心した表情のまま落ち続けた。 手向かいする気にもならなかった。心に染みを作っていた絶望が瞬く間に全身を覆い尽くしたのが分かった。 これで死ぬなら、もういい、とタージャは思った。 世界に自分の居場所など最初からなかったということなのだ。 放浪に継ぐ放浪。 黄色い肌へ繰り返される差別。 勝手に成長する身体に勝手に注がれた欲望。 其の上、現実にも落ちるなら、もう自分には、どうにも仕様が無い。どうにも仕様が、無いではないか。一体俺の人生とはなんだったのだろう。 自分自身が憐れで泣けてきた。 そして貧血に意識が遠くなった次の瞬間、タージャの身体はネットすら振り切り、肩口から地面に激突した。 ド ン 。 音がシタ。 どうして音がシタのか理解したと同時に意識は途切れた。 しかし後から思い出す時、彼はいつも、その瞬間に何もかもが変わったことをはっきりと悟ったと思えるのだ。 彼を病院に運び込んだ団員や、其の体に殺到した知人達は、気絶している彼がにたにたと微笑していることに奇怪な印象を持った。全身血まみれの瀕死人が笑っていたことや、彼が戻って来れないはずの死の道を戻ってきたことを薄気味悪い思いで話題にした。 意識が戻っても彼の唇から薄笑いが消えることは無かった。タージャは前のように絶望した生気の無い男でも、他人に服従する男でもなくなった。もう二度と飛べないと宣告されても、サーカスを首になっても、怪我の手当てのために借金が増えても、ただただ笑っているだけだった。 なぜなら、地面はあったのである。 彼は初めて跳ね返り、凋落はそこで終わりを見た。 永遠に疎外が続くのかと惑い、どこまで落ちても尚安堵できなかった彼はあの時、初めて世界と触れ合い、其の声を聞いた。其れは全身の骨を砕く音で、もうこれ以上落ちなくてもいいと彼に告げたのである。 あの声を思い出すたび、食いしばっても食いしばっても、タージャの腹の底から微笑がこみ上げてくる。開戦の知らせを聞いたときですら、彼は窓から世界を眺め、何一つ怖いなどと思わなかった。 一度歯車が回り始めれば、リセで優等生だった連中が彼に対して出来ることなど零だった。 半年後、彼が新大陸へ旅立つ折、やや老けたポントスはバーで寂しげな表情をし、以下のような詩を朗読した。 「自ら飛び去らんとするイカロスよ 僕たちはとても寂しい だが有翼に生まれた君を 地上にいる僕らはどうすることも出来ない 飛翔する君が見る光景を代わりに見ることは出来ない だから行きたまえ 世界は君のものだ」 |
fin. |
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03/07/20