飲んで夜更けたスタジオに帰ると
女が一人で待ってぇいたのさ
踊ってくれませんかと女は言う
――――まだまだ全然 大丈夫でしょう?



女を深く見つめた後で
どうかなあと男はアピール
もはや両手に何も無い
でも練習用のぼろレコードに針が
落ちるや否や
あっという間に踊りだした
酒はどこへ行ったやら
姉貴の涙も忘れ果て!
死んだ男が弾いたピアノで!
妻が死んだたった六日後
跳ね返すように朝まで踊った!



悲しいのも知らねぇさ
この世のの終わりも知らねぇさ
たとえこの血が干からびても
知ってるのは踊ることだけ
粋に楽しく 踊ることだけ!



その影には
角が生えている



あんたのいいのもダンサーなら
今ごろ誓って踊っているさ
嬢ちゃん 奇妙と思ったなら
もう近寄っちゃぁならねえよ
小鬼も逃げ出す魅惑のダンスは
スクリーン越しに眺めておいで!















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background img by Shippu-san.
thanx very very very much.