<
novels
<<
* 晩霞終息 *
[ プロローグ ]
夢にまどろむとき
それは白く優しい手をしていて
現にそうであったように
自分を拒む険ではない
たまに夜 逢うときには
それはいつも笑う唇で
昔そうであったように
自分を傷つける沈黙ではない
よくないことは知っているが
感情にまっすぐで弱い自分は
今や自分だけに微笑む彼女を
いつも追憶の中に愛している―――
<<
BACK
< prologue >
NEXT
>>