コントラコスモス -39-
ContraCosmos


 官僚達は一列になって鐘楼を昇らされた。理由が分からないまま、永劫とも思えるほど長い螺旋階段を、前後に暇もなく窮屈に進んで行く。
 最上段までは進まなかった。中程に存在するかなり広い足場に彼等は再び集められた。
 先頭に立った騎士が手際よく窓を二つ蹴破った。そして最も近くにいた一人の文官の身体を掴むと、突然有無も言わさず窓の外へと、放り投げたのである。








<< 目次へ >> 次へ