時折この頃のことを思い出す
自分の鈍感でおめでたかった時期として
少し楽しく過ごすと不注意になるのには困ったものだ
全く自分も懲りないものである…
マヒトに聞くとやはり舞い上がっていた頃 という感じらしい
奴が舞い上がっているのは誰もが知っていた
(もっとも当人は知らなかったかもしれないが)
それに比べてミノスの反応は見えにくかったように思う…
勿論自分自身が 自らを取り戻した手ごたえに
かなり酔っていたことはあるが
それにしてもこの頃は 平和な顔をしたミノスが
実は何を考えているのか
誰も知っていなかった
ただ落ち着いて時間を掛けて記憶を探ると
変化のない横顔の奥底であれは
何か祈っていたように思える
何かを
-了-
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