scene 1
JR
「――――そう。彼女だ。この物語の最終章に、どうしても登場せねばならないのは彼女だ。
彼女は存在によって私に影響を与えまた、不在によってこの物語を動かしてきた。
彼女が口を開き、語る時、自分は新しい物語を或いは欣然と或いは力ずくに、開始することになるだろう。
彼女は、天にましますという例のあの男の使徒。
私の――――天使である」
(客の視線を誘導する先に、少女)
(少女。口を開く)
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