L'inutile
おいしい水
そうして。ヨシプの笑顔を見たその晩遅く、ジダン・レスコーは卒然と思ったのだった。
雪が舞い落ちてくるように、当たり前に心の中にその言葉は兆した。
潮時だ。
ジダンはもう一度その言葉を噛み締めた。
引っかかりはなかった。それは正しい直感だからだと彼は思った。
そう。いつだって自分には何故かそれが分かる。
人との付き合いの限度と言うものが。
そろそろ、今回もそれなのだ。
潮時なのだ。
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