31.法務庁前からの中継







「法務庁前です。現在、多くの報道陣が玄関前に陣取り、目と鼻の先、中央公園で行われている春陽祭の騒ぎにも負けないほどの騒然とした雰囲気が辺りに漂っています。
 先月24日に大規模な事故が起こり壊滅したといわれていたニンブス・シティに、実は生存者がいたことを関係者が隠していた問題を受け、法務庁は先ほど午前11時に記者会見を行いました。
 その中で法務庁副長官ダウダ・バーレ氏は生存者の存在を事実と認め、その実数を男性一名、女性一名と発表、さらに存在を隠していた理由に着いて、人道上の配慮から、と説明しました。
 会見は記者からの質問を受けず十分ほどで終了し、隠匿の詳細についても責任問題についても言及を避けました。現在、議会ではこの問題についての対策委員会を設置することを求めて野党が活発に動いており、法務庁としてもその動きがどこまでの幅を持つか見極めたいという思惑があるものと思われます。
 生存者は現在法務庁ビルの中で保護されている模様ですが、そのことについてもいくつかの人権擁護団体から批難の声が上がっており、責任問題とあわせて生存者をどのように取り扱うかが、今後の議論の重大な焦点となりそうです。
 以上、法務庁前からMLVのエラ・コールマンがお伝えしました。」








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