54.昼の1つめのニュース







「責任の所在を明確にするものと思われていた証人喚問が、正視することの出来ない驚愕の事実を明らかにして一日が経ちました。
 本日午前10時、法務庁刑事調査官サモラ・ニカンダ氏が記者会見し、エブレン弁護士事務所から正式に刑事提訴が行われたことを明らかにすると供に、生存者の男性の身柄をGRN第二留置場へ移すことが決定したと述べました。
 この発表を受け、法務庁の前には200人以上の報道陣、見物人が集まっていますが、未だに生存者の移送は行われていません。
 また政府情報筋によりますと、本日付けで法務庁内部に数件の人事異動が発生しているとのことで、ニンブス・バッシュの調査チームが名実共に解体された可能性が濃厚です。
 この件は映像が入り次第、通常のニュースを中断してお伝えいたします。



 では次のニュース。
ガワティ区中部の都市チュニクで昨夜未明、市民病院が政府空軍の誤爆を受け、小児病棟と一般病棟の一部が被災しました。これにより乳幼児28名を含む89名が死亡、少なくとも330名の負傷者が出た模様で、ネガワティ区当局は現地時間午前10時、政府に対する抗議声明を発表しました。
 この件についてブラウスキ内務長官は『遺憾なことではあるが、シティ民の安全を確保し、テロを撲滅するためには多少の犠牲は止むを得ない』と述るに留まりました。
 一部の人権団体は今日も統一議会の前で抗議の座り込みを…」









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