レヴォリュシオン エリート







[ 12 ] 石窟の賢人



 短い夜が明けると、喉の痛みが奥へ進んでいた。うがい薬で漱ぐとその時だけは楽になるが、時間を追うごとにまた、痛くなる。行きにコンビニでのど飴を買った。
 学校は、普段どおりだった。
 全く何が起きても学校だけは変わらぬ、のろのろとした、無頓着なリズムで続いていく。
 もっとテンポを上げて追い立てるとか、いっそ全てを自由にするとか、こんな拷問みたいなたるいスピードで運営するから、牢獄とか言われるんだ。
 教室に入った。方々から声がかかる。男からも、女からも。女達はバレンタインデーの話をしている。男達はそれを盗み聞きしながら、昨夜のテレビの話。
 誠はその二つとも怖くないから、あえて混ざろうとは思わない。
 ただし彼は敗者でも逃亡者でもない。そういう騒ぎの本質を見抜いて、つるむ必要はないと判断し、独立していたのだ。
 学校の授業と同じように、彼は自力で先に進んで、同級生達がつまずく問題には悩まなかった。それは雰囲気にもにじみ出ていて、彼を特別な人間に見せた。
 誰も彼を攻撃しない。高津のようにはっきり痛い目にあった人間でなくても、彼のことは恐れるか敬遠していた。
 そうでなければ晴天を見るように遇していた。空が青いと、気持ちがいい。と言って。
 小郡恒介はいつもの通り、予鈴が鳴ってから飛び込んできた。いつもと変わった様子はないが、若干疲れているようにも見える。
 誠は彼が自分を責めるのではないかと思っていたが、そんな気配は全くなかった。やはり彼も、幼馴染なだけで、他のクラスメイト達と変わらない普通の人間なんだなと、誠は思った。
 だから彼は『エリート』になることなく脱落した。実力が足りなかったのだ。多分、この学校で自分と同じくらい完璧に自己を制して役割を果たし終えることのできる人間は、未来くらいしかいないのだろう。
 静かに息を吐いた。
 それでも尚、得体の知れない感情が、傷のように胸元に張り付いていたが、随分長い間、その感情を抱いたことがなかったので、誠はただ冬の気鬱だと思い込んだ。
 学校はのろのろと終了した。
 冬枯れの下校中、駅前で突然肩を叩かれる。驚いて振り向くと、そこにいたのは、愛だった。
 中野の制服だ。彼女も下校の最中らしい。スカートはコートの裾からやっとはみ出しているくらい。柄物のマフラーを巻きつけ、かばんにはキャラクターのぬいぐるみがいくつもぶら下がっていた。
「久しぶりだね、誠。あけましておめでとうー。ちょっと話そうよ? ファミレスにでも行こ」
 気さくな口調を装っていたが、彼女は誠の腕をぐいっと取って、彼を逃すまいとした。
 誠が諦めて従うまで、彼女は聞いたこともないような甘えた声で猫みたいにねーねーと鳴き続けた。




「元気してた? インフルエンザ流行ってるから気をつけないとねー。あたしドリンクバーでいいけど、誠は? おごるよ」
 彼も、いつも通りドリンクバーを頼んだ。
 …いつも通り?
 このファミレスは年中装いが変わらないが、誠が来たのは結構久しぶりだ。
 夏の終わりに、四人で囲んだテーブルと通路を挟んだ反対側の席に、彼らは座っていた。
「やっぱストレートティーなんだ。誠も変わんないね」
 大きな目で言われて、誠は何故か両手を丸め、細い指を隠した。
「でさ、えー…っとね、…あたしとあなたで喋るんだから、おのずと内容は分かるんじゃないかと思うんだけど…」
 彼女は始めた。
「まず去年は、すごい色々、誠に迷惑をかけて、悪かったなと思ってるの。
 うちのお母さんも『再婚』ってなった途端、ドーパミンぶわーっと出て、瞬間的に怖いものなしになってたみたい。
 だから誠が反対しても、その、勢いと力で押せば、いずれなし崩しで解決するんじゃないかって思ってたみたい。はは。
 ごめんね。…ホントあの人、見かけ倒しの天然だから。あたしももっと止めればよかったんだけど。
 特にクリスマス…。あの後、誠、お父さんと気まずくなったって聞いてる。すいませんでした」
「……」
「それで」
 愛は、丸みを帯びた胸の前で、指を組み合わせた。
「お正月挟んで、一月くらい間が空いたんだけど、誠の気持ち、どうかなあ。
 あたしが口出すことじゃないって、自分でも思うけど、でも、あたしにとっては、どっちもビッグネームなのね。――ママも、誠も。 だから、その一方のことを考えると、もう一方の事を思い出して苦しいなんてのは、ヤなわけよ。
 誠はどうなの? やっぱどうしても、お父さんとウチのママの再婚、ダメ?」
「……」
 誠は答えなかった。顔には大人びた、迷惑そうな影が差していたが、決死の愛は怯みつつも、引こうとしない。
「あのね、先に言っちゃうと、もうあたしとしてはずばり破談になったってしょうがないと思ってるよ。
 だって無理なもんは無理だもん。誠がどうしても嫌って言うのを、まさか包丁で脅して言うこと聞かせるわけにもいかないでしょ。
 それに、あなたの気持ち、あたし分からないでもないんだよ。――頭に来たんでしょ?」
「……」
「離婚の後、ずっと自分は我慢して、がんばって、文句も言わないで家のことして、勉強して、親の面倒だって見て来たのに、お父さんが、あなたの感情を無視して、勝手なこと始めたから。
 そりゃそーだよ。あたしだって思ったもん。ママが幸せの花ポコポコ飛ばして帰ってくるたんびに、勝手なもんだなーって。
 …この人は親だけど、結局は自分が第一なんだ。だって今、あたしがどんな気持ちで笑いながら話を聞いてやってるか、全然分かってない。
 大人だって、エラソーにしてるけどわがままで、迂闊で、どうしようもない。って」
 誠の目が、やっと意味を刻んで愛を見た。一つ年下の、犬と服とヒットチャートのこと以外、さして関心なんかなさそうな少女を。
「…でもさー、誠。あの人達、悪気ないよ。本当にうっかり屋なだけ。もっと言うなら、バカでもいーよ。
 ――しょうがないよ。本当にそういう人たちが親なんだもん。
 だからさあ、誠もそろそろ本音で話さない? もうラチ明かないから。あの人達、口に出して言わないと、こっちの気持ちなんか絶対分かんない」
 誠は紅茶のカップを受け皿に返すと、背を後ろにつけて、静かに言った。
「分からせないといけないの?」
「え?」
「…苦しませればいい」
 誠が横を向いた弾みに、その体内に棲みつく憎悪の尾が、一瞬ちらっと目に見えたような気がした。
 ――ぎょっとしてしまったことを隠しながら、彼女は思う。そうか。
 やっぱりそうなんだ。彼女の母親が思っているように、誠は孤独に傷つき、僕のことも考えてくれよと逆アピールで拗ねて見せてるんじゃない。
 罰してるんだ。
 自分達の欲で、決められた秩序を乱した家族のメンバーを。
 飲み下すまで少しかかった。それほど苦い飲み物だった。頭は冴えたが、身が重くなる。
 彼女は思わず、誠の顔をまともに見つめたまま、言った。
「傲慢だね」
 誠は、一瞬、何を言われたのか分からなかった。目の前に火花が散ったような気がした。その端くれが、彼の喉にかっと炎を焚き付ける。
「…なに?」
「あのさー…」
 愛は両手を重ねた枕の上に小さな顎を乗せると、耳障りなほど大きな声で言った。
「誠って、人を好きになったこと、あんの?」
 彼は不快になった。でもそれは愛の方も同じで、二人とも、暖房で熱くなった空気を吸い込むのが苦痛だった。
 もっとも、こんな質問は高校生同士ならありきたりのことだが、誰も誠には聞かなかった。あの三人すらそうだ。
 何となく聞いてはいけないことのようなタブー感があった。愛だってそれは知っているはずだ。
 それでも彼女自身、何か歯止めのかからぬ勢いで、押す。
「付き合ったとか付き合わなかったとか別にして、誰かのことすごく、好きになったこと、あるの? この際、男でも女でもいいけど。
 その人のためならなんでもしてあげたいとか、困ったところも許してあげたいとか、時々自分自身よりも好きで、何かの身代わりになってあげてもいいと思うくらい、誰かのこと好きになったこと、ある?」
「――…」
 何ガ言イタイノカ分カッテイルゾ。
 お前は冷たいって。
 お前には優しさが足りないと言いたいのだろう。
 だが、優しさとはなんだ。
 手加減のことなのか。人がルールを破ってズルをしたり、身勝手に振舞って他人を傷つけたりする、小市民的な悪さを、見逃してやることなのか。
 あいつのように。
 そうじゃないだろ。
 だとしたら、迷惑を被った方はバカみたいじゃないか。
 罪には罰を。
 善には報いを。
 そんな当たり前のことを、もしどうしても諦めなければいけないというのなら――誰が、こんな辛い世界の末席に、我慢して座っているものか。
「セックスならしたよ」
「!――…」
 反撃としては、誤っていなかった。
 愛はとにかく、それ以上聞きたくなかった不愉快な繰言を止めたからだ。
「大人が言うほど大したものでもなかった」
 痛む喉を伸ばすように首を傾げる。
「気晴らしにはなると思う」
「……」
 愛は固まってしまった。
 予想していた反面、変なことだと思う。だって彼女は恋愛ドラマだって恋愛まんがだって大好きな、今時のコだ。
 何をこれくらいで、絶句するのだろう。
「へーえ…。…誠、彼女いたんだ…」
 誠は答えなかった。
「――そうか。そっか。
 じゃ…、あの、…色々、ちゃんと分かってる上で、それでも反対なんだね。
 …ごめん。あ、あたし、あたしこそ――、傲慢だったかも…」
 引きつった少女の目の淵に、どんどん涙が盛り上がっていった。
 パターンだった。二人が喧嘩をすると、昔から、いつもこうなる。外聞の悪さに、誠は口の前に手を当て、咳をした。
 愛はカバンを膝の上においてすばやくハンカチを取り出すと、マスカラに気をつけながら、目に当てた。
「ごめん…。…今日は泣かないって決めてたのに…」
「……」
「…最後に一つだけ、聞いてもいい?」
 沈黙を許諾と受け取って、愛は、聞いた。
「大人になったら、結婚する?」
「……」
「自分の家族、――持つ?」
「いいや…」
 誠は、彼女の遥か後方にいる誰かを睨みつけるような顔で、首を振った。
「二度とごめんだ…」



 愛は財布から千円札を取り出してテーブルの上に置くと、じゃあねと言って店を出て行った。
 派手な立ち回りをしてしまったから、ヒマな連中の視線が集まっている。
 遠い席に近所のおばさんたちが固まっていて、さっきから『江尻さん』だの『曽房さん』だの、しきりにささやく声が聞こえた。
 店中の声が自分を非難しているような気がした。
 洋風に内装された店内には城の中のように柱が並び、レジまでの長い道を歩いてると誠は、これがリアルだか現実だか、一瞬曖昧になって、両親が正式に離婚した翌日の、朝のことを思い出した。



*



 その日、親父は調査に出かけていて留守だった。なんかあまり一人になりたくない時に限って、あの男はこうだ。
 しょうがないから居間でテレビをつけ、ポッドキャストのイヤホンを耳に突っ込んで、ピーナッツを食いつつまんが雑誌を読んでいたら、愛がやって来た。
 驚いて色々切って居間に通すと、ソファの上にどさっと腰を下ろし、マフラーも取らず、鳥みたいに
「見事、返り討ちにされました!」
一鳴きなさる。
「あ?」
「あの人が悪いんじゃないのにね!」
 誰? ――って、こともないけど。
「だってそれなりに理由があるはずだもん。ああいうふうに考えるようになるのにも!
 多分、ものすごく辛い夜とか、悲惨な昼とか、たった独りで耐え抜いてきたんだよ。家族なんかホントに負担なだけで、何の助けにもならなかったんだと思う。
 そんな人に、人類愛とか一般論説いたって、始まらないよね!
 それにあの人の場合、自分の間違いに気付いたら、ほっとかないでしょ。片腕切り落としても、絶対直してるはずだよ。
 だから――誠が悪いんじゃないよ。絶対! 誠が、悪いんじゃないよ。
 ――でも…、なんでだろ…?」
 声が涙で波打った。
「誠は全然悪くないのに…! …全然、悪い人じゃなかったのに…! 家族のこと話しても、罰と、セックスのことしか出てこないなん…。そんなふうになっちゃうのは…――悲し……うっ」
 こらえていたものを吐き出すように、愛はハンカチの中に顔を落とした。
 それから思い切り、泣く。
 俺は、まだ立ったまま、それを見ていた。
「……」
 四六時中、愛が泣いてるみたいに見えるだろうけど、そんなこともないんだ。普段は全然、そうでもないんだ。鍋会の時みたく、明るくてニコニコしてるんだ。
 多分高校の友達なんか、驚くと思うよ。愛が泣いたなんて言ったら。
 悪いことに、その日は俺も泣きたいような気分だったんだ。本当にこんな時に限って、親は子供を一人にする。
 文鳥とか十姉妹みたいな小さな肩が、俺の前で苦しげに喘いでいるのをなだめてやりたかった。体の内側から、抱きしめてやれよと誰かが囁いた。
 それでも俺は、つっ立ったまま、何も出来ずに彼女を見つめるだけだった。




 午後九時を過ぎた頃、散々迷った挙句に部屋へ上がって、逃げ出したいのを我慢しながら、電話機に手を伸ばした。
 携帯だと無視されてしまう。電話帳に入っている曽房家の番号にかけると、誠の父親が出た。
「あのー…、誠、います?」
『――それが…』
 おじさんの声は、俺の声にも負けず劣らず、気が抜けていた。
『…千葉の母親のところへ行くといって――メモだけが…』
「――は…?」
 さすがだ。
思いもよらない外され方だった。



*



真日:――あんたの秘蔵っ子さあ、ホント始末が悪いよ。イヤになっちゃう
段原:いい子だろ?
真日:ボクのメール読んでまだソレ言う
真日:怪物的な支配者になりつつあるぞ
段原:何が不満だ
段原:もっとヌルけりゃいいってのか
段原:不正ツールを使ってたエナメルとか、それに気付かず恥をかいたキングとかの方が、王に相応しいのか?
段原:これといった失敗すら、してないだろう
真日:完全無欠なんて
真日:かわいげがないよ
段原:お前がよく言った
段原:あのな。とっくに分かってるだろうが、親の言うこと、雑誌に書いてあること、教科書の記述、映画が囁くもの、ヒット・チャートの内容、テレビが垂れ流すニュースやドラマの筋を、全部真に受けて学習していたら、神経がおかしくなる
段原:矛盾だらけだからだ
段原:それでも、真面目な、真摯な、献身的な人間は、何か言われるたびそれに応えようとし、
真日:分かってて呼んできたんだろ
段原:いつか破綻する
真日:レヴォリュシオン・エリートに
段原:そうだよ。あいつと遊ぶために新しい世界を作ったってのに、血液の野郎が、エンコしやがって


真日:あんたっていつでもあいつの味方だね
段原:いっぺん本物を見てみ
段原:お前だって、味方になる
段原:親の保護に甘え、浪費し誤魔化ししかも文句も言ってきたような連中とは、レベルが違うぞ
段原:あいつは本当に、みんなが待ち望んでいる、優れた人間なんだ
真日:――まだ疲れてない?
真日:一つだけ、聞いときたいことがあるんだけど
段原:いつだってグダグダだよ
段原:だいぶましになったけど
段原:なに
真日:前さ、あんたの同僚が病院の廊下で――



*



 誠の父親によれば、母親は浦安の職場近くに住んでいるんだそうだ。
 他に行き場がないから、確かにあいつは、そこへ行ったんだろう。
 面白いもので、そうしたらもう学校で会う以外、接点なんかなくなる。
 幼馴染だとか言っても、実際にはそんなもので、ストーカー相手でもなければ、人間関係を絶つのは難しいことじゃない。俺らの関係も、たまたま誰も引越しをしなかったという偶然に支えられてきた。
 携帯をコールしてみたがやはり出ない。諦めて放り出し、PCを立ち上げた。目にはフェリックスの背中を、耳には愛の泣き声を抱いたまま、レヴォリュシオン・エリートにログインした。
 【重要なお知らせ】というウィンドウが真っ先に開く。そういえば今日は昼に、定期メンテナンスがあったはずだ。


【重要なお知らせ】
 平素は、レヴォリュシオン・エリート ベータ版のテストプレイにご協力頂き、ありがとうございます。
 皆様のご提供くださったデータの蓄積により、正規版への移行準備が整いましたので、ベータ版のサービスを3月16日の24時で一旦停止させて頂くことに決定いたしました。
 皆様のデータは保管され、正規版でもそのままプレイ頂けます。正規版の稼動開始は6月初旬を予定しております。
 詳しくは公式ホームページをご覧下さい。




 この情報も、事と次第によって、重要か重要じゃないか変わってくる。馴染みの早耳【クダイ】に連絡を取った。
『よおー。昨日は随分いじめられたらしいじゃないか。エリートに追われてよく生きてたもんだ』
『ナントカは世にはばかると言うだろ』
『どうせ憎まれてるなら、この世の終わりまでがんばるさ。お互いにな』
『お前、着席確認サービスしてたな』
『してますよー? どこの城主のIN・OUT状況だって、十分くれたら調べてやら』
『国王マクシム・ソボルは、INしているか』
『へっ…。くると思ったぜ。待て。連絡する』
 十分もかからなかった。五分で来た。
『してるぜ。普段よりは少し遅かったようだが、変わりなく執務をこなしてる』
『――ありがとう。…報酬は、スイス銀行に振込みだったっけ?』
『出来るもんならやってみやがれ。
 それと、頼まれてたシンビの件だが』
『ああ』
『一部では有名なユーザーで、石窟の賢人と呼ばれてるらしい』
『――…はァ?』
『本当だって。人を見る目が確かで、統治レベルの判定の時なんか、運営から意見を求められることもあるらしーぜ。
 利権争いには関わらないが、パワフルなユーザーってことよ。お前、結構ついてるな』
『…複雑な心境だ…』
『なにが』
『知らぬが仏ってやつ』
 報酬を渡す方法について打ち合わせを済ませ、通信を切った。
 それからシンビを呼び出す。しつこくコールすると、面倒くさそうな声がやっと返ってきた。
『っかましいのう、入っておるわい…。ろくにメッセも出来ん』
『よう人妻の賢人』
『石窟の賢人じゃ!』
『道理で昨日、人の耳元で俺の器がどうだとか喚いてたはずだぜ…』
『どうした、おぬし疲れておるな?』
『お前にほんの少しでも人を見る目があるのなら、教えてくれ』



『マクシム・ソボルを殺したい。俺にその技量が、あると思うか』




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